みどころ
一、小梅と一重
大正八年に河合武雄と初代喜多村緑郎で初演され、花柳章太郎も昭和二十八年に小梅を手掛けた、『假名屋小梅』の中の一幕。
近年では二代目水谷八重子と波乃久里子の上演でお馴染みですが、昭和五十一年の初代水谷八重子、十七世中村勘三郎の顔合わせに倣い、今回は一重に二代目水谷八重子、小梅に河合雪之丞の女優と女方の競演に、銀之助に喜多村緑郎という配役で、新派の華をご高覧いただきます。
二、太夫さん
昭和三十年に花柳章太郎主演で初演されて以来、上演され続けてきた北條秀司の代表作。
平成九年から波乃久里子のおえいと藤山直美のきみ子という配役でも上演を重ねてきましたが、今回は善助に田村亮を迎えて京情緒ゆたかな世界を描きだします。
身売りの娘・きみ子と、きみ子を立派な太夫に育てるために奮闘するおえいとのユーモラスな交流を描く名品です。
出演
一、小梅と一重
原作:伊原青々園
脚色:真山青果
演出:成瀬芳一
- 出演 -
宇治一重:水谷八重子
澤村銀之助:喜多村緑郎
假名屋小梅:河合雪之丞
二、太夫さん
作:北條秀司
演出:大場正昭
- 出演 -
おえい:波乃久里子
善助:田村亮
喜美太夫:藤山直美