劇団新派文芸部が、日本演劇興行協会平成26年度助成金交付団体に選ばれました
- 2015年5月22日
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劇団新派文芸部が日本演劇興行協会の平成26年度助成金交付団体に選ばれ、3月某日、都内ホテルにて授賞式が開かれました。 この賞は、演劇興行及び製作の向上に寄与した団体または個人に対して贈られるものです。
【授賞式での新派文芸部員(左より)
助川順子、成瀬芳一、大場正昭、齋藤雅文】
あなた方は明治二十一年に始まった新派の伝統を受け継ぎ上演作品の創作から補綴演出まで幅広く手掛けてこられました
新派の古典作品における古き良き日本語の美しさや人情の機微を現代に継承しながら知られざる新派の名作を復活上演されるなど劇団新派の舞台のために長年尽力されています
こうした伝統の継承のみならず現代の感性に応じて新演出や新作上演にも意欲的に取り組まれたことにより劇団新派ひいては演劇界全体の発展に大いに寄与されました
ここにその功績を讃え尚一層の活躍を祈念し助成金を贈ります
新派も本年で創始から127年を数えます。
文芸部を代表して、大場正昭氏はこれからの新派について、「川口松太郎先生がお馴染みのべらんめえ口調で『お前さんら、ここ(腕)さえあればどこ行ったって食べていかれるからな』とおっしゃっていた」とエピソードを披露しながら、「北條秀司先生がおっしゃった『骨董品は骨董品の良さがある』という言葉がある。今は、新派のにおいのする役者さんの力をお借りしながら、骨董品の良さを真摯に極めることを大切にし、継承はもちろんのこと、現代の“新派”を模索して前進していきたい。」と語りました。
劇団新派の次回公演は6月三越劇場「新派名作劇場」『十三夜』『残菊物語』です。
美しい日本語を、古きよき日本の情緒を、ぜひ劇場でご覧くださいませ。
~文芸部の今後の活動予定~
大場正昭
【演出】
團菊祭五月大歌舞伎
平成27年5月2日(土)~26日(火)
歌舞伎座
河竹黙阿弥 作『慶安太平記 丸橋忠弥』
【演出】
八月納涼歌舞伎
平成27年8月6日(木)~28日(金)
歌舞伎座
宇野信夫 作・演出『おちくぼ物語』
【演出】
松竹新喜劇 葉月爆笑公演
平成27年8月17日(月)~25日(火)
京都四條南座
山崎豊子 原作 館直志 脚色『しぶちん』
【演出】
みつわ会公演
平成27年11月11日(水)~16日(月)
六行会ホール(品川・新馬場)
久保田万太郎 作『くさまくら』『三の酉』
成瀬芳一
【演出】
新派名作劇場
平成27年6月4日(木)~26日(金)
三越劇場
樋 口一葉 原作・久保田万太郎 脚色『十三夜』
村松梢風 作・巌谷槇一 脚色『残菊物語』
【演出】
平成27年度松竹特別公演
平成27年8・9月
全国公演
中野實 作『明日の幸福』
【文】
書籍「街角で見つけた新派」
青蛙房 書店にて発売中
新派の名舞台の現場を経巡る写真家と、新派の舞台をつくり続ける演出家が、ここ一番のショットと極上エッセイで、現在の街の佇まいに新派の名舞台を重ねる。
ISBN978-4-7905-0323-1
齋藤雅文
【演出】
納涼名作劇場
平成27年7月7日(火)~23日(木)
京都四條南座
喜劇『有頂天旅館』
【脚色・演出】
平成27年10月1日(木)~18日(日)
京都四條南座
『京都都大路 迷宮の恋めぐり』
10月
上賀茂神社
式年遷宮・奉納劇
【脚本・演出】
初春新派公演
平成27年1月
三越劇場
『糸桜』
助川順子
【舞台監督】
平成27年10月30日(金)~11月5日(木)
三越劇場
『決闘高田馬場』
【舞台監督】
みつわ会公演
平成27年11月11日(水)~16日(月)
六行会ホール(品川・新馬場)
久保田万太郎 作『くさまくら』『三の酉』