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イマーシブシアター サクラヒメ ~『桜姫東文章』より~
新里宏太<雲上の導者>インタビュー


――アニメの主題歌などの歌手活動やミュージカルの舞台などでご活躍されておられますが、イマーシブシアターへのご出演については、どのような思いをお持ちですか?
イマーシブシアターには初めて出演させていただきます。名前は聞いていて、知ってはいました。やはり初挑戦ということで、お話をいただいた時には、不安な部分やプレッシャーは大きかったですが、「歴史ある南座の舞台に立てる」というところを自分自身への自信と、頑張る糧にして挑ませていただきたいなと思っています。全てが挑戦することばかり。この作品に携われていることが嬉しいですし、光栄なことですので、そういう意識を持ちながら挑戦していきたいなと思います。

――不安やプレッシャーとして感じられたのは、どういう部分でしょうか。
通常の舞台の場合、出演するシーンとシーンの間には舞台袖に入って、気持ちを作ったり、切り替えたりしていますが、イマーシブシアターは全方向からお客様がご覧になる中、袖に入る時間が全くないので、常に今生きているかのように、お客様と一緒に空間を行き来するということが求められます。やったことの無い部分に不安やプレッシャー、挑戦というものを感じますね。

――演じられるのが、雲上の導者という抽象的な存在の役ですね。
雲上人という位置づけである二階、三階エリアのお客様と同じ立ち位置で、近い距離感の中、一緒の時間を過ごすことが多いのではないかなと思っております。天界の人で地上の人間たちとは異なる、いわゆる神様みたいな分類の役だと思っていますので、仕草だったり、立ち居振る舞いだったりで、普通の人間とは違うところを見せられれば。神秘的な存在を歌と演技で表現していきたいですね。僕の歌唱の音域は女声域なので、ハイトーンを中心にやらせていただいています。お客様の耳や心に届くように歌いたいですね。雲上の導者も下界を見ている人物の一人。お客様を歌や仕草で導いたりする役目も担っています。
――どのような公演を目指されますか。
同時多発的に起きることが何回もあると思いますので、お客様がご覧になられないところも出てくるはずですので、「また観に行きたい」と思ってもらえるような公演にしたいですね。一度のご観劇に満足していただきつつ、違う観点からも観てみたいという興味を持っていただき、また足を運んでもらえるという連鎖につながれば。色んな視点のお客様がいらっしゃる中、お客様も僕たち出演者も楽しみながら、南座全体で一つの作品を共有する。そういった素晴らしい空間が広がるのではないかなと思っています。サクラヒメを巡る五人の男たちには入っていないので、お客様に選択していただく立場ではないです が、何かの間違いで選ばれるぐらいの(笑)パフォーマンスをしていきたいと思っております。

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