《ナブッコ》現地メディア評
力強く明瞭に歌うアンサンブルは、滑らかな質感と深みのある響きを犠牲にすることなく、立派なホールを満たした。ギャグニッザは、彼のバリトンによって高慢な王の艶やかな響きと滴る毒から、悔悛した王の長く堂々としたセリフまで、ナブッコの完全なキャラクター・アークを実現した。また、 ザッカーリア役で《ナブッコ》に再登場したベロセルスキーは、魅力的な歌唱を披露。本作がMETデビューとなったソクジョン・ベクはイズマエーレを熱演し、メゾ・ソプラノのマリア・バラコーワはフェネーナを生き生きと歌い上げた。指揮者のダニエレ・カッレガーリは、《ナブッコ》に豊かさ、威厳、説得力をもたらし、指揮者がこの初期の作品に誠実に取り組むと何が可能になるかを示した。―――The New York Times
コーラスが素晴らしく、〈行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って〉は、まるで空気の上に乗っているようだった。美しく息が合い、調和しており、浮いているような感覚だ。とても満足のいくものであり、祈りのようで、シンプルで、超越的でもあった。
モナスティルスカは、野獣のようであると同時に天使のようでもあった。また、ベロセルスキーはプロとして持てる力を十分に発揮していた。―――New Criterion