作曲家・久石譲さんからニコ・ミューリー《マーニー》にコメントが届きました!
ニコ・ミューリー氏と親交があり、現代音楽の作曲家として30年以上にわたり
ご活躍の久石譲さんよりコメントが届きました!
ニコ・ミューリーが音楽を担当したMET新作オペラ「マーニー」は冒頭から巧みなコーラスとオーケストラで我々を釘付けにする。
今世界が最も注目する若手作曲家であるニコは意外に大柄で細かい気遣いをする好青年だ。
彼にとって3作目に当たる今作はヒッチコックも映画化した心理サスペンス劇である。
暗く重くなりがちな題材を彼は淀みのない軽快なテンポで陰影深くスコア化した。
METコーラスなど聴きどころは満載だが、特にマーニーの心理を表現する4人の分身の存在は(ノンビブラートで歌われる)秀逸だ。
ヒロイン役のイザベル・レナードは難易度の高いメゾソプラノパートを完璧に歌い、演じている。
また演出のマイケル・メイヤーは50−60年代の雰囲気を残しつつ、最先端の技術を結集した舞台を展開する。間違いなく次の時代に残る傑作だ。
私事だが、NYでこのオペラのチケットを持っていながらコンサートのリハーサルで行けなかった僕にとって、このライブビューイングはほんとうにありがたい、感謝である。
久石 譲(作曲家)
現代音楽の若き鬼才ニコ・ミューリーが手がける《マーニー》MET初演は1月18日(金)~1月24日(木)まで
全国の映画館で1週間限定上映!
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