文化をつくる松竹の5つの事業
唯一の歌舞伎の興行主としての誇りと使命。
演劇ビジネスの新たな可能性への挑戦。
唯一の歌舞伎の興行主としての
誇りと使命。演劇ビジネスの
新たな可能性への挑戦。
歌舞伎座、新橋演舞場、大阪松竹座、京都南座などの直営劇場や、地方巡業、海外などにおいて、歌舞伎の公演を行っています。また、歌舞伎以外にも幅広い分野の演劇作品の企画、製作、興行を手掛け、さらにはシネマ歌舞伎やMETライブビューイングなど、演劇のアセットを活かした新規事業にも積極果敢に挑んでいます。
演劇セグメントでつくる世界
仕事の流れ・各機能の役割
関連する部署について
- 演劇統括部(演劇総務室/演劇広報室)
- 広く演劇文化の発信を行う部署です。例えば、SNSなどでインバウンド向けに歌舞伎の魅力を発信し、世界のファンを増やしていくことも大切な業務の1つです。
- 歌舞伎製作部(歌舞伎製作室/芸文室)
- 歌舞伎製作室は、歌舞伎公演のスケジュールと予算の作成に始まり、演目・配役の決定、スタッフとの折衝、関係会社への発注、台本作成、稽古日程の決定を行っています。さらに稽古に立会い、舞台を取り巻く多くの案件について、俳優、演奏家、スタッフと関わりながら、舞台を作り上げていきます。芸文室は、脚本の執筆・改訂、上演資料の整理のほか、子供歌舞伎スクールの運営にも関わっています。
- 演劇製作部(演劇製作室)
- 一般演劇の企画立案から、スタッフ・キャストの編成・依頼、予算組み、演出家などの決定、台本作成、稽古日程の決定までを一貫して行っています。さらに、初日を迎えるまで、稽古の立会いや舞台セットなどの詳細な部分まで関わり、演劇作品をつくりあげていきます。
- 演劇営業部(演劇公演室/演劇宣伝室)
- 日生劇場、シアターコクーン、三越劇場など松竹直営劇場以外でのテンポラリー公演や、地方巡業公演などを担っています。また、筋書(プログラム)の作成やポスター、チラシ、パブリシティの製作を行う宣伝業務を行っております。
- 演劇経理部(本部業務室/興行部門会計室)
- 演劇各部の個々の取引計上から予算達成状況の把握まで、バックオフィスの役割を担っています。営業の現場に近いためスピードを求められることも多々ありますが、公正さと正確さを併せて満たすべく日々業務に努めています。
- 演劇ライツ部(ライツビジネス室/演劇事業室/筋書編集室/演劇配信室)
- 演劇ライツ部は、演劇事業室、ライツビジネス室、筋書編集室、演劇配信室の4つの室から構成されています。劇場になかなか足を運べない方々が、お近くの映画館で気軽に歌舞伎やオペラを楽しめるように、シネマ歌舞伎やMETライブビューイングなどのODS事業・配信事業を行うだけでなく、様々な歌舞伎グッズやコラボ商品の監修や、観劇の手引きや記念品となる歌舞伎座の筋書作成など、演劇ライツ部が担当する業務内容は多岐にわたります。今後も、各室が行う多様なビジネスを通して、歌舞伎やオペラをお客様が身近に感じられるよう発信をしていきます。
- 直営劇場(歌舞伎座/新橋演舞場/大阪松竹座/京都南座)・チケット事業室
- 歌舞伎座、新橋演舞場、大阪松竹座、京都南座の4つの劇場運営や、チケットシステム・会員サービスの管理を行っています。歌舞伎をはじめ、様々な演劇作品を快適な空間でお客様にお届けしています。
関連するプロジェクト
宮藤官九郎×中村勘九郎×中村七之助が語る「平成中村座」 “世の中を動かせない人たち”を主人公に、暗く重いテーマを笑い飛ばしたい(ステージナタリー)
歌舞伎公式動画配信サービス「歌舞伎オンデマンド」開始(歌舞伎美人)
関連する松竹人
ものづくりへの情熱と、自社製作へのこだわり。
映画を通して、人々の心をつないでいく。
ものづくりへの情熱と、自社製作
へのこだわり。映画を通して、
人々の心をつないでいく。
映像ビジネスにおける“川上から川下まで”を一貫して手掛け、お客様に夢や感動を与える作品づくりを目指して取り組んでいます。また、これまで提供してきた作品を現代に届ける取り組みや、映画館のデジタル上映設備を利用した“新しい試み”にも力を入れています。今後は、海外での共同製作などにも積極的に挑み、日本文化を世界中に広めていきます。
映像セグメントでつくる世界
仕事の流れ・各機能の役割
関連する部署について
- 映像統括部(映像戦略室/業務推進室)
- 時代のニーズを探り、映像本部全体の戦略を企画・調整し、映画館での上映作品の決定やDVD販売に至るまでを統括するなど、映像ビジネスのまとめ役を担っています。
- 映像調整部(邦画調整室/洋画調整室 他)
- プロデューサーとして、映画を企画立案し、監督、キャスト、スタッフとの連携の中心となり、一本の作品のすべての工程に関わりながら作品を製作しています。また、外国作品の買い付けや特撮作品の企画製作など、映画の調達・仕入れも行っています。
- 映像企画部(映画企画室/テレビ企画室/脚本開発室 他)
- 企画プロデューサーとしての仕事をはじめ、自社製作映画の予算やスケジュールの管理、撮影現場の進行を行います。まさに映画作品を生み出す現場です。また、テレビ企画室ではテレビプロデューサーとして、テレビドラマの企画立案、テレビ局への営業・番組受注、作家の選択、キャスティング、製作現場の進行などを一貫して行っています。「必殺仕事人」シリーズや2時間ドラマ以外にも、バラエティ、ドキュメンタリーなどの様々な作品を製作しています。
- アニメ事業部(アニメ企画室/宣伝企画室/マーケティング推進室)
- テレビアニメやアニメ映画を中心としたアニメ事業を担う部署です。自社企画の製作、他社企画の調達、作品宣伝を一体で行っています。
- (株)松竹撮影所
- 映像化が決まった企画を、実際に撮影し、製作していく現場です。良質な作品づくりのために、90年以上の歴史の中で培ったノウハウと多種多様な技術を活かした映像製作を行っています。その他にも、ロケーションコーディネート、スタジオ・機材・試写室のレンタルなど、映像製作に関わる様々なサービスを提供しています。
- (株)松竹映像センター
- 映画、テレビ番組をはじめ、様々な映像作品のポストプロダクションを担い、撮影された映像を作品として仕上げていく現場です。2015年、松竹120周年を機にお台場に拠点を移し、最新の設備を備えた新しいスタジオとして生まれ変わりました。同年には世界の優秀新スタジオ18選に、日本のスタジオとして唯一選ばれています。
- 映画営業部(関東営業室/関西営業室/ODS事業室/シアターマーケティング室 他)
- 集客の最大化を目的に、自社配給映画の作品規模やカラーに合わせて、全国各地の映画館と上映期間や劇場での宣伝展開などを話し合い、決めていくのが主な業務です。また、前売り券の製作、宣伝材料(主にポスター・チラシ・予告編)の劇場への手配・発送、公開終了後の作品の配給収入の歩率交渉などの業務も行っています。
- 映画宣伝部(宣伝企画室/業務室)
- できあがった作品を世間に浸透させ、劇場に足を運んでもらうための宣伝計画を企画立案するところから、宣伝材料(主にポスター・チラシ・予告編)の製作、パブリシティ、タイアップ、メディア広告展開、完成披露試写会、イベントなどの実施までを一貫して行っています。
- 松竹ナビ(株)
- 映画宣伝機能の強化と各事業部門の活性化のために、2015年に設立。宣伝・広告事業を中心とした様々なビジネスを展開していくと同時に、映画宣伝部とともに松竹映画の宣伝業務も行っています。
- (株)松竹マルチプレックスシアターズ
- 映画館で映画を上映し、お客様に観ていただく業務を行っています。全国のMOVIXおよび新宿・丸の内ピカデリーなどの映画館を運営・開発し、お客様に愛される映画館づくりを心がける一方で、上映する映画作品の選定、上映期間の編成などの業務も担っています。
- メディア事業部(商品事業室/配信営業室/国内版権室/海外版権室 他)
- DVD・BDなど映像商品のパッケージ製作、ODSの製作・配給・宣伝・調整、国内外での放映権の売買といった、多岐にわたる松竹の映像ライツビジネスを担っています。
- 映像アーカイブ室
- 120年以上の松竹の歴史が生み出した映像のフィルムやデジタルの原版を保管・管理し、映像素材のライブラリー化を進めています。
関連するプロジェクト
丸の内ピカデリー リニューアルオープン 可動式3面スクリーン、イベントステージを設置(映画.com)
2020年に入館者500万人を突破した、<葛飾柴又寅さん記念館>と<山田洋次ミュージアム>がリニューアルオープン!(シネフィル)
関連する松竹人
街づくりで、文化をつくる。
街づくりで、
文化をつくる。
ものづくりの企業として、東銀座や京都を中心に街づくりに取り組みます。全国各地に保有する不動産資産の管理運営・賃貸事業による安定収益基盤を築くとともに、エンタテインメント企業だからこそできる街の賑わい創出を目指します。
不動産セグメントでつくる世界
関連する部署について
- 不動産戦略部(業務室/開発室/エリアマネジメント推進室)
- 全国各地に保有する不動産の最有効活用を目指し、情報収集や調査・マーケティング、中長期的な戦略の立案を行います。開発室では新規開発案件の企画から事業計画、将来に向けた街づくりに取り組み、業務室では本部全体の業務企画や組織運営、賃貸事業における収支の管理や予算計画などに取り組んでいます。不動産事業における持続的な成長を維持するために、有効な戦略を立てる重要な役割を担っています。
- 不動産運営部(営業室/施設室/関西運営室)
- 全国各地に保有する劇場・映画館・オフィス・店舗などの不動産の管理運営を行い、賃貸事業による収益を得ています。営業室では賃貸物件におけるテナント誘致や地域との関係構築に取り組み、施設室では建物の維持管理運営や修繕工事、建替えにおける解体や新築工事などに取り組んでいます。関西運営室では大阪・京都を中心に管理運営に取り組んでいます。保有不動産の適切な運営とテナント企業との良好な関係構築によって収益を確保する重要な役割を担っています。
- (株)松竹サービスネットワーク
- ビルの維持管理・運営を基幹事業とし、安心安全と快適な環境、高品質なサービスの提供を目指しています。不動産運営部と連携し、賃貸事業における入居テナントの顧客満足度を向上させるべく、設備の管理や施設運営に取り組むとともに、他社物件においても業務の受託を行っています。
関連するプロジェクト
関連する松竹人
企業の垣根を越えた共創と、新しいマーケットへの挑戦。
128年の歴史を、自ら革新していく。
企業の垣根を越えた共創と、
新しいマーケットへの挑戦。
128年の歴史を、自ら革新していく。
松竹グループ内連携のみならず、スタートアップ企業や他業種との共同事業開発を通した新規事業領域の拡大に取り組みます。“挑戦”を尊重し合う組織風土の中、部門や企業の壁を自由に飛び越え、お互いのアイデアを正面からぶつけ合うことで、128年の歴史を誇る松竹という会社を、新しいマーケットへ導いていきます。
事業概要
Business summary
「超歌舞伎」は、2016年より松竹とドワンゴが共同製作し、NTTの最先端技術と融合した全く新しい歌舞伎公演です。日本の伝統芸能“歌舞伎”と最新テクノロジーの出会いは、歌舞伎ファンだけではなく、幅広い世代の方にお楽しみ頂いてきました。
2021年の「九月南座超歌舞伎」は、歌舞伎発祥の地・京都に立ち、日本最古の歴史を持つ劇場・南座で開催。新型コロナウイルス感染症への対策を行いながら、劇場公演に加えて、公演の国内・海外配信を実施しました。
事業背景
Business background
「「九月南座超歌舞伎」はNTT(日本電信電話株式会社)と松竹が共同で設立した任意組合「NTT・松竹パートナーズ」が主催しました。
NTTと松竹は、ICT(最先端の情報通信技術)による新たな歌舞伎鑑賞の創造を目指した取組みを重ねてきました。「NTT・松竹パートナーズ」は、実際の歌舞伎公演等におけるICTの活用を深化させることで、新たなエンタテインメントビジネスの実現をめざしてきました。「九月南座超歌舞伎」はその共同事業の第二弾です。
担当者の想い
Person in charge
歌舞伎と最新テクノロジーが融合した「超歌舞伎」では、若い世代のお客様をはじめとした新たなファンの獲得により、歌舞伎のマーケットを拡大することに寄与できたと考えています。
また、配信コメントやSNS等では「超歌舞伎」をきっかけに歌舞伎座へ行った、古典歌舞伎に興味を持った、台湾から日本へ留学した、などの様々なエピソードを目にし、国内外問わず関心を持って頂けたと実感しています。
事業の意義
Business significance
「超歌舞伎」は、リアルの歌舞伎俳優とバーチャル・シンガーが共演する、という点にとどまらず、歌舞伎公演のネット配信という点でも、ライブエンタテインメントの最前線を走ってきた事業です。2016年の初演よりニコニコ動画を通じた公演の生配信を行い、現在でもインターネットを通じて日本全国をはじめ海外のファンの方に楽しんで頂いています。
今後の展望
Future outlook
劇場公演や国内・海外配信を通じて、これまで歌舞伎をご覧になったことの無かった多くの方に、歌舞伎への興味を持っていただくことが出来ました。2022年には「超歌舞伎」は福岡・名古屋・東京・京都の4都市での上演を予定しています。今後も、歌舞伎ファンだけではなく、より幅広い世代・より多くの方に楽しんで頂けるような作品を届けていきたいと考えています。
また、開発企画部では今後も、エンタメ業界に限らず様々な日本文化と協力し、パートナー企業と連携しながら、新しい形のエンタメビジネスを追求・実現していきます。
事業概要
Business summary
アイドルたちと“本物の文通”を楽しみませんか?“あなただけに贈る”新しいアイドルプロジェクト『Princess Letter(s)! プリンセスレターズ!フロムアイドル』。アイドルと直筆の手紙のやりとりができる文通キットの販売を中心に、ポエトリーリーディング楽曲やアイドル楽曲、グッズ展開やイベントなど、松竹初のオリジナル二次元アイドルコンテンツとして様々な事業展開を行っています。
事業背景
Business background
昨今の各エンターテインメント企業のミッションとして「オリジナルIP(intellectual property/知的財産)を作る」ということが非常に大きな命題となっています。松竹としても各種演劇や歌舞伎、映画など、長い歴史の中で様々なIPが生まれ、会社を支える大きな力となっています。このフロムアイドルも、その1つにすべく、0から立ち上げた企画となっています。
担当者の想い
Person in charge
人と人が直接触れ合う機会が減る中、人のぬくもりを感じられるコンテンツがこれから重要になってくると思いました。文化を大切にする弊社なので、あえてアナログな手紙が適しているのでは、と考えました。今の時代に寂しさを抱えている方々に、笑顔や幸せを届けたい。彼女ら、彼らが、トップアイドルを目指して頑張って成長していく姿を見せたい。応援する先に、一緒に大きな夢を見られたらいいなと思います。
事業の意義
Business significance
歌舞伎や演劇、映画やアニメに続く新ジャンルを確立できればと思っています。今まで手掛けたことがない分野なので、試行錯誤の連続ですが、こういった事業の経験が松竹に残ることも大きな意義だと思っています。携わったメンバー含めてきちんと松竹のノウハウとして、この事業を皮切りに新規事業を仕掛けていきたいと想います。
今後の展望
Future outlook
「音楽と手紙で紡ぐ」というテーマをもって、音楽の部分もアイドル楽曲を含めて色々と発表予定です。継続的に楽曲を増やしていき、いずれはライブ等イベントなどで披露できればと思っています。今は手紙と音楽が中心ですが、中長期的には、漫画、アニメ、ゲームなど大きなメディアミックス展開が図れればと思っております。
事業背景
Business background
松竹の強みである「映像」と「演劇」を掛け合わせた新しいジャンルの企画を検討しているなかで、「マーダーミステリー」というアナログ体験型の推理ゲームに出会いました。プレイヤーがそれぞれの役を演じながら殺人事件の真相を解き明かしていくゲーム性と、演じる役になりきる即興演劇の要素を掛け合わせることで、「リアル体験型ステージ」という新しいジャンルのコンテンツをつくれるのではと考えました。また、コロナ禍の影響でリアルな場所での展開が制限される状況の中で、ライブ配信公演という新しい取り組みにも挑戦しました。
事業概要
Business summary
本企画は、「一生に一度のゲーム×全編アドリブ×リアル体験型ステージ」というコンセプトにて、豪華キャスト陣で送る新感覚エンターテイメント作品です。「人狼ゲーム」「脱出ゲーム」に続く、話題のアナログ体験型推理ゲーム「マーダーミステリー」は、プレイヤーの演技によって推理の方向性は激変し、先の読めない心理戦が繰り広げられます。また、一度体験すると全ての秘密が明らかになってしまうため、「一生に一度しかプレイできないゲーム」という特徴があります。さらに、プレイヤーの行動によって話の展開やエンディングが大きく変化します。この「マーダーミステリー」というゲームに豪華なキャスト陣が挑戦し、全編アドリブで魅せる即興演技を繰り広げることで、一期一会、唯一無二の物語を紡ぐ「マーダーミステリーシアター」という作品として企画・製作を行いました。また、本作品の総合演出を三木康一郎監督、ゲーム原作を秋口ぎぐるさんにご担当頂き、コロナ禍でも安心して楽しんで頂けるようにライブ配信公演として展開しました。その結果、多くの鑑賞者の皆様にご好評を頂き、今までに「マーダーミステリーシアター『演技の代償』」、「マーダーミステリーシアター『演技の代償』Replay」、「マーダーミステリーシアター『裏切りの晩餐』」の三公演を製作しました。
事業の意義
Business significance
松竹の主要な事業である「映像事業」と「演劇事業」で培ったアイデアや経験を持ち寄って、コロナ禍という制限がある状況のなかでも時代に即した新規事業を企画できたことは、意義がある取り組みだと考えております。ビジネスパートナーの皆様のお力添えを頂きながら、ライブ配信公演による「リアル体験型ステージ」という新しいジャンルの作品提供にチャレンジをし、今までに三公演をシリーズ展開する実績ができました。
担当者の想い
Person in charge
本企画に対する想いとしては、新しい分野にチャレンジする大きな期待があるとともに、全編アドリブによるライブ配信公演を実現する責任も感じておりました。キャストとスタッフが一丸となって作品をつくりあげたことは、かけがえのない経験となりました。
今後の展望
Future outlook
企画・製作のなかで担っている宣伝活動の経験値を積み上げていくことで、「マーダーミステリーシアター」という作品認知度を広げていければと考えております。また、事業スキームや制作フォーマットに関するブラッシュアップは継続して行っており、次回は「リアル」と「オンライン」が連携したハイブリッドな公演の実施も検討中です。
事業概要
Business summary
開発企画部では「2020年ドバイ国際博覧会」(ドバイ万博、会期:2021年10月~2022年3月)における日本のナショナルデー「ジャパンデー」(2021年12月11日)開催に合わせ、日本舞踊特別パフォーマンス『Diversity of Japan舞 ~MAI~』を企画・制作しました。出演は、日本舞踊家の花柳寿楽さんと若手女流舞踊家4名。寿楽さんは演出・振付もされています。
“日本の伝統美”が散りばめられたこの映像作品は、令和4年の元日よりドバイ万博・日本館公式サイト等で公開され、また、期間限定でドバイ万博会場内でも投影されるなど、世界に向けて発信されました。
事業背景
Business background
開発企画部では、歌舞伎やその他の舞台作品の海外公演・イベントに携わっています。「ドバイ万博」では、日本のナショナルデー「ジャパンデー」(2021年12月11日)開催に合わせ日本館の公式行事として、ドバイへ渡航し万博会場での日本舞踊パフォーマンスの上演を予定していました。
オミクロン株の世界的流行により、公演団のドバイ渡航は見合わせとなりましたが、松竹と関係各所との協議の結果、本来の上演予定日であった12月11日に、都内スタジオで無観客収録し、2022年元日より映像作品として発表しました。
担当者の想い
Person in charge
「あらゆる国からお見えになる万博のお客様に、日本文化の魅力が詰まった松竹らしい作品をご覧頂きたい」という想いで、寿楽さんをはじめとしたスタッフと数か月にわたり打合せを重ね、事前にドバイでの現地下見も行いました。いよいよ開幕直前という状況で、オミクロン株の出現によりドバイへ渡航しての上演が叶わなかったことは、残念なことでした。
しかし、演劇・映像の会社である松竹の強みを活かし、リアルでの上演から映像作品への切り替えを提案し、受け入れられ実現されたことはとても嬉しく思います。
事業の意義
Business significance
松竹は、グループのミッションのひとつとして”日本文化の伝統を継承、発展させ、世界文化に貢献する”ことを掲げていますが、本事業は、まさにこのミッションを実現した例のひとつだと思います。
歌舞伎や日本舞踊に限らず、様々な日本の伝統文化を深掘りし、世界へ広くビジネスとして展開していくきっかけになればと考えています。
今後の展望
Future outlook
松竹では、1928年以来、38か国において、76回に及ぶ歌舞伎の海外公演を実施してきました。今後は、リアルでの上演をはじめ、配信等を含めた様々な形で、海外の皆さまへ松竹のコンテンツの発信をしていきたいと考えています。
事業概要
Business summary
松竹グループのバーチャルプロダクション手法の研究開発拠点として「代官山メタバーススタジオ」を2022年1月に開設しました。グリーンバックや大型LEDディスプレイを用いて、リアルタイムに人物とCG背景を合成し撮影することができます。これにより、ロケーション撮影が難しい地理的制約や、日照時間・天候といった自然条件に左右されない制作が実現できます。また、撮影後に必要な背景と人物の合成作業が大幅に短縮されるため、従来の編集作業の効率化が期待されます。 本事業を通して、松竹グループが手掛ける映画・演劇事業における3DデータやCGの活用ニーズを探ると共に、個人・法人問わず多様なクリエーターとの共創により、最先端技術とクリエイティブ制作を繋ぎ、新たな表現方法を追求します。
META歌舞伎
スタジオ発のコンテンツ第一弾として2022年1月下旬に、源氏物語を題材とした歌舞伎公演を実施しました。バーチャルプロダクション手法を用いて、バーチャル背景とリアルで舞う歌舞伎俳優をリアルタイムで合成し生配信いたしました。日本の美しき季節の移り変わりの情景を3Dセットで表現し、従来の制作手法の枠を超えた、次世代のエンタテインメントとしてこのスタジオから誕生しました。
事業の意義
Business significance
松竹グループが手掛ける映画・演劇事業における3DデータやCGの活用をベースに、自社で保有するリソースのデジタル化を牽引し、新規事業創造への寄与を目指します。 自社の歴史を尊び、自社基幹事業の特性を理解し、そのうえで先端技術の力を用いる事で、今までになかった価値を付加します。これは自社基幹事業の展開領域拡大への可能性の追求であり、更には「未来のエンタテインメントとは」という夢を描き続ける意義のある取り組みであると考えます。
担当者の想い
Person in charge
「新しい技術を用い、今までに見た事のないコンテンツや新規事業を開発する」これが私たち本スタジオに関わるスタッフの達成すべきミッションです。 エンタテインメント企業に勤める人間として、こんなに魅力的でワクワクする取り組みはありません。スタジオの主要メンバーとともに、この様なマインドを持った多くの社員が関わり、この事業が成立します。簡単に達成できるミッションでないことも理解しています。その中で必要なスキルを蓄える事も含め課題と捉え、日々チーム一丸となり事業に向き合って参ります。
関連する部署について
- 開発企画部(営業室/演劇企画開発室)
- 松竹グループ各社や他セグメントとの連携を強化しながら、新しいコンテンツ創造や新たな事業開発を行うための部署です。演劇の次世代型エンターテインメントの企画開発をはじめ、国内外の政府機関や自治体、企業各社との連携による、各種イベントや公演製作を手掛けています。また、街づくりなどの文化的なコンサルティングも行っています。日本文化の伝統を継承発展させ、数年後、数十年後のあらゆる世代や人々に豊かで多様なコンテンツを提供して参ります。
- グローバル事業部(グローバル映像開発室/ベトナム事業室/グローバル事業開発室)
- 新規事業を中心とした海外での事業開発・推進と、グループの海外展開のハブ的な役割を担う部署です。既存の海外事業にも目配せしながら、欧米だけでなく、中国やインドといった巨大市場やベトナムのような成長国エリアにおいて、長期的視点での事業開発と自社IP・サービスの販路拡大に取り組んでいます。また、アウトバウンドだけでなくインバウンドも視野に入れ、他業種との連携も深めながら、海外案件にフラットに対応しています。
- イノベーション推進部(イノベーション戦略室/新事業共創室/新領域コンテンツ室)
- 松竹グループの新規事業開発を一手に担い、技術・サービスのさらなる進化を目指し、オープンイノベーションを推進します。映像に関する新技術の活用や新規IPの開発をはじめ、他社とのコラボレーションやスタートアップ企業との連携も積極的に行います。またXR、バーチャルプロダクションなどの最新設備を備えたスタジオを代官山に設立し、新技術の研究や事業開発の強化を図ります。今後持続可能な新規ビジネスの創造と展開を多彩な視点で推進し、当社の新しい事業領域を開拓したいと考えています。
- 事業推進部(出版企画室/商品企画室/業務推進室/EC推進室)
- 出版・商品・イベント・事業所(飲食店舗や小売店舗他)運営など、各本部とも連携しながら松竹グループ各事業の深掘りや水平展開を精力的に推し進めていく部署です。また新規事業としては他社とのアライアンスのもと、オリジナルのキャラクターの開発から育成、商品の開発、そしてライセンス活動と一連のライセンスビジネス等にも取り組んでおります。
- 事業統括部(事業統括室/IR推進室)
- 新規事業領域に専門的に取り組む事業開発本部の各部門が円滑に運営、連携できるようサポートし、ハブとなる部署です。映像演劇分野などの既存事業の深掘りにとどまらず、まったく新しい事業領域の拡大や、海外や統合型リゾート(IR)を含む新しいマーケット開拓へ向けてスピード感をもって各部門が取り組めるよう、計数管理や今後の戦略立案など本部内一気通貫で担って統括していきます。
関連するプロジェクト
関連する松竹人
松竹の事業推進の舵となる。
世界中に松竹の存在意義を広げていく。
演劇本部、映像本部、不動産本部、事業開発本部をサポートし、「文化をつくる企業」「総合エンタテインメント企業」としての基盤づくりを行っています。企業としての成長指針である中期経営計画の策定なども、経営幹部らとともに管理本部が主となり、松竹グループ全体を統括しながら策定する役割を担います。まさに、松竹の中枢を担うポジションといえるでしょう。
関連する部署について
- 経営企画部(経営企画室/グループ企画室/広報室/おもてなし開発室 他)
- 経営計画の策定や戦略の立案など、松竹グループ全体の舵取りを行う一方で、リスク管理といった役割も担っています。また、グループ内外向けの広報業務も担当。情報やナレッジを共有するための広報誌などを編集・発行しています。このように、松竹のブランドを司る業務をあらゆる側面でサポートしながら推進しています。
- 経理部・財務部(主計室/経理室/財務会計室)
- 各部門の収支管理からグループ全体の決算業務、資金調達や資金運用に関する業務に至るまで、各事業が最大の収益を上げられるよう、経理・財務的な視点から松竹グループを支えています。
- 総務部・法務室
- 会社の要として全体を総括する役割の他、全社的な行事・式典などの取りまとめ、株式に関する管理など対外的な窓口業務も担っています。また、契約書の作成やチェック、商標管理など、法律の側面からも松竹の映画・演劇作品を守っています。
- 人事部(人事厚生室/人材開発室/人事戦略室/健康推進室)
- 社員がいきいきと働き、活躍するための基盤づくりを担っています。勤務・休暇などの労務管理や給与、社会保険など社員の生活を支える一方、これからの松竹を支える人材も採用。さらに、幅広い分野のスキルアップ研修の企画・実施、自己啓発制度の整備など、教育面のサポートも行っています。