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【作品データベース】あかね雲 あかねぐも

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・107分
水上勉の同名小説を、鈴木尚之が脚色、篠田正浩が監督した。篠田が妻の岩下志麻とともに設立した独立プロダクション表現社の第一回作品。

STORY
昭和12年頃の石川県輪島。まつの(岩下志麻)は、病身の父と貧しい家計を助けるため、商人宿の女中に出た。ある日、狐独なまつのの相談相手となっている女給の律子(小川真由美)が、景気のいい山代温泉へ行こうと彼女を誘った。まつのは迷ったが、ちょうど缶詰会社の外交員の小杉(山崎努)を知り、彼が山代で働き口を見つけてくれたことから、山代行きを決心した。山代に向う列車の中で、まつのは燃える西空にあかね雲を見た。温泉町に着いたまつのは、律子の心配をよそに、小杉を信用して仲居になったが、化粧をして見違えるほど美しくなった彼女は、たちまち酒席の人気者になった。大陸での戦線は拡大する一方で、南京陥落の報が伝わってくるころ、まつのにも水商売の女がたどる運命が待っていた。小杉が世話になっているという中年の久能川(花柳喜章)が最初の男だった。それは小杉が勧めたことで、まつのは小杉と寝るのだったら嫌ではなかったのだが、久能川がくれる100円が欲しかったのだ。その心のうちを聞いた小杉は、あてどもなく町をさまよった。その日も、西空には絵の具をとかしたようなあかね雲が浮んでいた。そのいきさつを知った律子は、自分は娼婦のような生活をしていても、まつのにはそんなことをさせたくないと思い、まつのを叱り、小杉を罵倒した。しかし、まつのは彼を悪人とは、どうしても思えなかった。彼女は金沢の小杉の下宿を訪ねた。二人はいつか堅く抱きあったが、小杉は何故かまつのを振り払った。山代に戻ったまつのは憲兵少尉・猪股(佐藤慶)の訪問を受け、その時初めて小杉が脱走兵であることを知った・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
岩下志麻
山崎努
佐藤慶
小川真由美
日高澄子
花柳喜章
- スタッフ -
原作:水上勉
監督:篠田正浩
脚本:鈴木尚之
撮影:小杉正雄
音楽:武満徹

配給:松竹

ジャンル:現代劇