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【作品データベース】復讐の歌が聞える ふくしゅうのうたがきこえる

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・90分
石原慎太郎の原作「青い殺人者」(集英社刊)を彼自身が脚色、これが監督昇進第一作の貞永方久と山根成之が共同で監督したアクションもの。撮影は「天下の快男児」の酒井忠と、「黒部の太陽」の金宇満司。



STORY
竹中(原田芳雄)は協立コンツェルンの城所(内田良平)のために会社を奪われ、その上、恋人由起子(岩本多代)までもとられてしまった。父も兄もそのために自殺に追いやられたのだ。竹中は憤り、城所を殺そうとして失敗、いま獄中でひとり呻吟している身だった。やがて十年の刑期を終えて出所した竹中は、城所一味への復讐を深く心に秘めて、緻密な計画を練った。彼はまず、城所の部下を殺し、あたかも竹中その人の自殺死体に偽装した。それから三年。城所は事業の発展に気をよくしていたが、さらに麻薬にも手を出していた。そんな時、奇妙なことがつづけざまに起った。麻薬ルートに不審な件があり、それを調査していた部下が死んだ。スペードの2のカードが胸におかれていた。つづいて、女優の葉子(鵬アリサ)が犬に咬み殺され、ある者は無線操縦の模型飛行機で、ある者は熱湯のたぎる浴室で、それぞれ不審な死を遂げたのだ。そればかりではなくありとあらゆる手段で、殺人はつづいた。いずれも十三年前、竹中産業乗っ取りを画策した人間だった。城所もようやく、ことの重大さに気づいた。伯父の加賀(杉本克平)は、恐怖のあまり別荘に閉じこもってしまったが、鉄砲の暴発で死んだ。残ったのは城所ひとりだった。城所も由起子と子供を連れ、別荘にこもった。その時になって、ようやく竹中が姿を現わした。竹中は憎悪のすべてをたたきつけるように城所を射った。しかし、竹中のこころに残ったのは深い虚脱感だった。彼は由起子を残し、悄然とその場を去っていった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
原田芳雄
内田良平
鵬アリサ
岩本多代
東野英治郎
- スタッフ -
原作:石原慎太郎
監督:貞永方久
監督:山根成之
脚色:石原慎太郎
撮影:酒井忠
撮影:金宇満司
音楽:真鍋理一郎

配給:松竹
Ⓒ1968松竹株式会社

ジャンル:現代劇