映画・アニメの世界

【作品データベース】いろはにほへと

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・109分
昨年度芸術祭文部大臣賞を受賞した橋本忍のテレビ・ドラマの映画化。『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』のコンビである橋本忍と国弘威雄が脚色、『恋人(1960)』の中村登が監督したサスペンス・ドラマ。撮影は『朱の花粉』の厚田雄春。ポスターのコピーは、「庶民の金七十億円を握ってのさばる男・・・その裏には何かがある。」

STORY
警視庁捜査二課の松本刑事(伊藤雄之助)は「世の中はいろはかるた通りにやっているのが一番間違いはないんだ」という母ミネ(浦辺粂子)の影響で、いろはかるたを口ずさむのが癖だった。その彼の常識から考えて、どうもフに落ちないのは、月三分の高額配当で街の話題をさらっている投資経済会の存在だった。加入者20万、出資金総額70億と噂されるこの投資経済会は理事長の天野(佐田啓二)にいわせれば「単なる利殖機関でなく、日本における庶民のための唯一の投資銀行」なのだが。松本は経済会の内偵に踏みきったのだが、二年たった今日でも事件になるようなメドは全然つかめなかった。が、いつかはシッポを出す--彼はそう信じて疑わなかった。天野が匿名組合法による投資経済会を設立したのは、西垣(宮口精二)、黒河(殿山泰司)の協力に負うところが大きかった。松本の動きは、天野にとってやはり不気味だった。彼は政民党総務の大崎(柳永二郎)をはじめ、政界の有力者に運動資金をばらまき、投資銀行法案の立法化を急いだ。この法案が通過すれば、投資経済会は銀行と同じ扱いをうけ、出資者の権利は法律で保護されることになるのだ。だが、突如襲った株式市場の大変動は投資経済会を根底からゆさぶった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐田啓二
伊藤雄之助
城山順子
藤間紫
三井弘次
- スタッフ -
原作:橋本忍
監督:中村登
脚色:橋本忍
脚色:国弘威雄
撮影:厚田雄春
音楽:黛敏郎

配給:松竹
Ⓒ1960松竹株式会社

ジャンル:現代劇