映画・アニメの世界

【作品データベース】あゝ青春 あゝせいしゅん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・108分 京都作品
佐分利信の監督、主演作品として、1950年の『執行猶予』につぐもの。脚本と撮影はともに『執行猶予』の場合と同じスタッフで、脚本は猪俣勝人、撮影は藤井静である。母子家庭の長女で女子学生の峰子は、ダンサーのアルバイトで生活を支えていた。ある夜、尊敬する佐竹教授が店に現れ…。戦後の生活苦の中でもがく学生たちの姿を描き、キネマ旬報8位となった傑作。佐竹教授役で出演した佐分利信が渋い魅力を発揮している。

STORY
女子学生の小宮峰子(高峰三枝子)は、母(東山千栄子)と弟妹の四人暮らしで、アルバイトをしながら通学していたが、ついに新聞広告を頼りに社交喫茶エトワールのダンサーとしてアルバイトにすることになった。船木(河津清三郎)は峰子に思いをよせて法外のチップをはずんでくれたので、峰子は滞納の授業料を支払ったり、新しい衣裳も作れた。しかし野球リーグ戦の夜、エトワールへなだれ込んで来た学生たちの間に、尊敬する佐竹教授(佐分利信)の姿を見た峰子は傍にいた名も知らぬ学生の手をつかんで逃げだし、美しい星空の下で醜い過失をおかしてしまった。ある夜峰子が街の女と間違えられて困っている時、輪タク屋をアルバイトにしている学生仙石(若原雅夫)に助けられ、その夜を彼の下宿ですごしたが、仙石は一夜を机に向かって悩ましい想念に打ちかった。その翌日、連れ立って仙石と峰子は佐竹教授夫妻とのピクニックに誘われたが、楽しいその場に居たたまれず、船木と箱根へ逃避行の旅に出た。しかし公金費消の罪に苦しんでいた船木は箱根の宿で毒をあおり、峰子は取調べのため、警察へ連行された。夜が明けた警察の地下室へ、峰子を温かく引き取りに来てくれたのは、佐竹教授であった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐分利信
高峰三枝子
若原雅夫
南川直
水原真知子
- スタッフ -
監督:佐分利信
脚本:猪俣勝人
撮影:藤井静
音楽:黛敏郎

配給:松竹
©1951松竹株式会社

ジャンル:現代劇