マリヤのお雪

公開日：1935年5月30日（木）

松竹シネマPLUSへ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・76分
川口松太郎の舞台劇「乗合馬車」が原作。後に溝口が絶賛したフォードの「駅馬車」（39）に先立ちモーパッサンの「脂肪の塊」を西南戦争の時代に翻案した作品。陰影の濃い画面の中、官軍朝倉（夏川大二郎）を巡り、凛とした二人の酌婦おきん（原駒子）とお雪（山田五十鈴）が懊悩する。

STORY
明治10年、西南戦争で官軍に敗れた西郷隆盛の軍が立てこもった熊本・人吉の町。酌婦のお雪（山田五十鈴）とおきん（原駒子）は、戦火を逃れて町の人々とともに脱出するが、馬車に西郷方の者が乗り合わせていたため捕らえられる。自分たちだけが助かりたいばかりに、官軍の隊長・朝倉（夏川大二郎）に娘を差し出そうとする町の名士に憤慨したお雪は、身代わりに自分から朝倉のもとに乗り込むのだが…。