みどころ
葛西橋
昭和の初期。行徳の貧家に生まれたおぎんは、邪慳な母親のために洲崎の娼妓に売られたが、母親がさらに妹の菊枝までも娼妓にしようとするので、ガンとしてそれを拒み、廓の中の髪結いお辰のもとに梳子(すきこ)として住み込ませた。その菊枝が友次郎という男と祝言を挙げることになったのだが…。
世間に背いてまでも愛を貫いた男女の退廃的な生き方を描いた、劇作家北條秀司の「佃の渡し」「百花園裏」と共に、東京慕情編三部作の一つ。市川春猿のおぎん・菊枝・美也子の三役早替わりも見所の一つです。
小春狂言
明治三十六年頃。新橋の芸者小光と小春は姉妹のように仲が良かったが、客の五島を挟んで恋の駆け引きが始まった…。
川口松太郎作「小春狂言」をモチーフにした華やかで粋な新作舞踊をお楽しみ下さい。
出演
市川春猿
市川月乃助
市川笑三郎