作品詳細
作品紹介
作:泉鏡花
補綴・演出:石川耕士
補綴・演出:坂東玉三郎
深山の孤家に住む女に魅せられた、若き僧の一夜
泉鏡花の代表作である小説を、石川耕士と坂東玉三郎が脚本と演出を担い、2008年に歌舞伎座で初演しました。勧進の旅をする信仰心篤い若い僧と、魔性と聖性の二面性を持つ女のやりとりから、恐ろしくも美しい世界が描き出されます。
〈美しき泉鏡花パビリオン〉
坂東玉三郎がその想いを語る特別映像と共に上映します。
あらすじ
修行僧の宗朝(そうちょう)は、飛騨から信濃へ抜ける山道で道に迷い、日も暮れた頃に孤家(ひとつや)にたどり着きます。この家に住むのは妖艶で気高い女と、女が養っている次郎、そして親仁の三人。一夜の宿を乞う宗朝を、女は一度拒みますが、思い直してその願いを聞き届けると、人が変わったように優しく接し始めます。女の案内に従い、宗朝が谷川で体をぬぐっていると、女が背中を流し始め、自らも着物を脱いで寄り添ってきます。宗朝は慌てて女の手を振り払い、川から上がります。女の色気に迷い煩悩の思いが沸き起こる一方、夜更けに鳥や獣たちが女のもとに集う只ならぬ様子に恐れ慄き、宗朝は一心に経文を唱えて心を静めます…。
作品概要
上演月:2011(平成23)年2月
上演劇場:博多座
シネマ歌舞伎公開日:2012(平成24)年3月17日
上映時間:89分
イヤホンガイドアプリ
本作は「シネマ歌舞伎イヤホンガイド」アプリ対応作品です。
※ ご使用にはスマートフォン、イヤホンが必要です。
配役
女:坂東 玉三郎
宗朝:中村 獅童
親仁:中村 歌六