作品詳細
作品紹介
作:泉鏡花
演出:戌井市郎
演出:坂東玉三郎
海に捧げられた美女は、海底で清絶な魂と出逢う
海底にある宮殿琅玕殿(ろうかんでん)の公子と、地上の美女の恋を描いた物語。
幻想的な宮殿での幕開きに続いて、黒潮騎士に囲まれた美女の輿入れへと、美しい場面が絵巻物を広げるように展開します。公子と美女が対面し、水底の世界の素晴らしさを語り聞かせる公子と、俗世界への未練を残す美女との対話は名場面であり、鏡花ならではの美しい台詞を楽しめます。そして伴奏音楽にハープを用いて、より幻想味を高めているところが坂東玉三郎演出の特色です。
〈美しき泉鏡花パビリオン〉
坂東玉三郎がその想いを語る特別映像と共に上映します。
※予告映像の俳優名表記は公演当時のものです
あらすじ
琅玕殿(ろうかんでん)の公子のもとへ、地上の美女が、公子に仕える女房や黒潮の騎士たちに伴われて、輿入れのために向かっています。公子は博士や沖の僧都(そうず)と語り合いながらこの様子を眺め、その美しい姿に嘆息します。宮殿に到着した美女に公子は優しい言葉をかけて、美酒でもてなします。美女はその幸福感を語りつつも地上への未練を訴え続ける為、公子は不機嫌となり、美女がもはや人間ではなくなったことを告げます。美女は深く悲しみ、水底の世界を受け入れようとしません。公子は次第に怒り、美女を斬ろうと剣を向けます…。
作品概要
上演月:2009(平成21)年7月
上演劇場:歌舞伎座
シネマ歌舞伎公開日:2012(平成24)年2月18日
上映時間:103分
イヤホンガイドアプリ
本作は「シネマ歌舞伎イヤホンガイド」アプリ対応作品です。
※ ご使用にはスマートフォン、イヤホンが必要です。
配役
美女:坂東 玉三郎
博士:市川 門之助
女房:市川 笑三郎
沖の僧都:市川 猿弥
公子:市川 團十郎